研究課題/領域番号 |
10671477
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
泌尿器科学
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
村上 尚 徳島大学, 医学部, 助手 (40210009)
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研究分担者 |
宮本 忠幸 徳島大学, 医学部・附属病院, 講師
石村 和敬 徳島大学, 医学部, 教授 (90112185)
桑島 正道 徳島大学, 医学部, 助教授 (00205262)
田中 敏博 東京大学, 医科学研究所・ヒトゲノム解析センター, 助手 (50292850)
年森 清隆 宮崎医科大学, 医学部, 教授 (20094097)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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キーワード | カルニチン / カルニチン輸送担体 / 妊よう性 / JVSマウス / octn2 / THP / 無精子症 / azoospermia |
研究概要 |
Juvenile Visceral Steatosis(JVS)mouseにはカルニチン輸送担体の活性がない(BBRC223:283,1996)。即ち、ヒトのprimary carnitine deficiencyのanimal modelである。このマウスのオスでは妊よう性の低下があるので、その原因を検索した。 研究実績の概要は以下のとおりである。 1.原因遺伝子の同定 JVSマウスは常染色体劣性の遺伝形式をもつ、単一遺伝子疾患である。原因遺伝子は、第11番染色体上に局在することを、1996年に報告していた。1998年にhuman OCTN2(Na^+dependent carnitine transporter)が報告されたので、mouseOCTN2をclonigし、その第6trnsmembrane domainにあるcodon352のCTG(Leu)が、JVSマウスではCGC(Arg)に変異していることを見い出した。 2.精巣の分析 JVSマウスのオスは生殖能が極めて悪く、その原因を知る目的で組織学的分析を行った。その結果、精巣上体の体部と尾部の間で、閉塞(6例中5例が完全、1例が不完全)し、完全閉塞の場合、尾部には精子が見られなかった。精巣上体は精子を通過させながら、成熟させていく極めて大切なorganであり、JVSマウスがヒトの閉塞性無精子症のanimal modelになりうる可能性を示した。 3..カルニチン輸送に対する阻害剤の発見 3-〈2,2,2-trimethylhydrazinium)propionateがカルニチン輸送に対する阻害剤であることを見い出した。将来本研究を推進させるのに有力な武器になりうると考えられた。
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