研究概要 |
Ca代謝異常を実験動物に惹起するために,化学物質(四塩化炭素等)による方法,卵巣摘出による方法・ビタミンD欠乏餌による方法について検討し,ビタミンD欠乏餌による方法を選択した。体重470〜510gのWistar系雄ラント(16週)を1群6匹の3群,18匹を使用した。 第1群:対照群;通常の配合飼料と水道水で飼育 第2群:ビタミンD,Ca,P欠乏飼料と水道水で,1.5ケ月飼育 第3群:ビタミンD,Ca,P結合飼料と水道水で,3ケ月飼育 ラットは,購入後3群ともに1週間通常の飼料で飼育し,その後1群は通常飼料のままで飼育し,2群,3群はビタミンD,Ca,P欠乏飼料で飼育している。ビタミンD,Ca,P欠乏飼料でも行動,食欲,毛並み,糞尿,成長の速度には変化は観られない。 本実験では,大腿骨のPQ-CTによる骨密度の評価,血液中のCa,P,ALP,PTH,OCなどの骨代謝の生化学的評価と脱灰パラフィン標本による評価を計画しているが,次の解析法を追加して行うことを検討している。 1. マイクロラジオグラフィーによる石灰化度の違いによる石灰化像の観察および大腿骨の骨密度の分布測定。 2. X線マイクロアナライザ(EPMA)による添加象牙質の元素分析により組成の違いの解析。 3. TEMおよびSEMによる組織学的形態の観察。 4・ 大腿骨骨密度の測定には,PQ-CTに加え,骨容積,乾燥重量および石灰重量からの骨全体の密度の算定。
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