本研究は、従属節の条件節、理由節、逆接節などに用いられる接続語の、日本人ネイティブによる使い分けの要因・基準を調査、分析、分類し、「従属節使い分け分類表」の研究・開発を目的とする。 前年度は、話し手の表現意図を中心に、どのような表現意図のもとに、どの接続語が選ばれるかを、逆接表現を中心に考察した。 今年度は、前年度の考察を踏まえ、逆接の接続語を伴う構文的要因が、どの程度文末に影響、制約を与えるかを考察した。大学生51名に調査を実施し、調査結果を観察することにより、各接続語の文末への影響を、さらに細かく探ることができた。 1 日本人学生に対する従属節文作成の準備。 (調査対象の逆接を表す接続語 「くせに・にしても・ものの・のに・にしては・ながら・とはいえ・としても・ても・けれど・にもかかわらず」計11) 2 1の作成・調査の実施。 3 2のデータのコンピュータへの入力。 4 2の接続語ごとの文末表現の分類・分析。 5 4に関する研究論文の発表(印刷中)。
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