研究概要 |
若年性関節リウマチ(以下JRA)の日本人患者111例(全身型50例、少関節型29例、多関節型32例)の末梢血より抽出したリンパ球およびDNAを実験検体として用いた。 1) まず、分離した末梢血単核球をCon-Aで刺激し、TNF-aの産生量をキットにて測定した。 2) 次に、抽出したDNAを用い、PCR-SSOP法によりTNF-ageneのpromoter領域の多型性の検討を行った。 TNF-ageneのpromoter領域(-66から-1107までの1042bP)をPCR法により特異的に増幅の後、この各PCR産物を1.5〜2.0μlずつナイロンフィルターにドットし、固定した。次に、既知の2つの多形を示す塩基部位(-308G to Aおよび-238GtoA)と我々が独自に同定した3つの多形性を示す塩基部位(-857CtoT,-863CtoAおよび-1031TtoC)について各々の塩基配列に対応したsequence-specific oligo-nucleotide probe(SSOP)を放射性物質(^<32>P)によりラベリングした。ラベリングした上記のSSOPを各フィルターの入ったプラスティック・バッグに加え、ハイブリダイゼーションを行なった後、オートラジオグラフィーにより陽性シグナルを検出した。上記の方法により得られたタイピング結果に基づき、JRA患者群および正常日本人群におけるTNF-αのpromoter領域の多型の分布頻度を現在比較検討中である。
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