循環剪断流では強いbubble Bが発達したが弱いbubble Aも見られ、A、B両型が判別できてAcrivosらの一様剪断流で説明できた.前年度は新たに境界層剪断流実験を行い、強いbubbleAの発達を観察した.しかし、bubble Bは見られず、Acrivos型による説明は不完全であった.今年度は、染料による可視化にPIV解析及アルミニウム粉末による可視化を加えて、以下の結果を得た. 1.アルミニウム粉末による可視化では、微弱であるがbubble Bに対応する渦型の運動が確認され、Acrivos型で説明できることがわかった. 2.粒子を、固定したときと自由回転するときを比較して、前者のbubbleAは規則的かつ強いBurst型の渦状構造に発達することが観察された.これは、滑面境界層における粒子回転が乱流生成に強い影響を与えていることを示唆している. 3.bubbleAの発達は、粒子下流側wall付近からの上昇から始まり、Burst構造に成長する.この上昇作用により粒子の回転速度は低下する.Burst放出後、回転速度は回復する. 4.2粒子間の流れについて、以下の点が観察された.粒子間距離が4粒径以上では単一粒子と同じ.2粒径程度では、下流粒子のbubbleBと上流側粒子のbubbleAがcouplleする.これより接近するとcouplleは消滅し、下流側粒子は停止する.
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