研究概要 |
本年度は以下のことを行った。 (1)古典テキストのデジタル化 スキャナで古典テキストを取り込み,PDF(Portable Document Format)型式で蓄積する方法について検討した。PDF型式のデータは,エクスプローラやネットスケープなどのブラウザがあれば,インターネットを介して,どこからでも簡単に利用できるもので,汎用性の高い型式である。スキャナで読み込むときの最適な解像度や,利用上の問題点など,基礎的なことがらについて分析し,古典テキストのデジタル化としてPDFが適しているかどうかのフィージビリティ・スタディを行った。結果としてオリジナルテキストの状態が非常に悪くない限り,十分に実用に耐えると判断できた。 (2)データベース構築・利用支援ソフトウェアの開発 これまでに開発されている同種のソフトウェアや利用者のニーズに関する調査・分析を行い,開発すべきソフトウェアの構成,機能などについて検討した。まず,調査結果としていえることは,非常に特殊な処理を望まない限り,市販のソフトウェアやフリーウェアを利用することによって,ほとんどの要求は満たされると考えられた。したがって,今後は新規にソフトウェアを開発することは行わず,これらのソフトウェアの調査やその性能・機能の比較,あるいは使いやすさなどに重点をおいて検討していくことにした。
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