研究課題
先進的核融合炉の実現のためにはプラズマの高性能化と定常化が不可欠である。大型ヘリカル装置(LHD)に代表されるヘリカルシステムは定常化に最適な核融合炉であり、そのプラズマの物理は環状閉じ込め物理の幅広い解明にも寄与するものである。プラズマの閉じ込めは閉じ込め磁場構造の形態によりその性能が大きく左右されるので、種々の配位での研究が不可欠であり、LHD国際共同実験計画(LIME)を推進してきている。LHDは、連続巻きコイルのヘリオトロン型であり、一方、ドイツで研究が進められている計画はモジュラー型であり、スペイン、オーストラリアではヘリアック型の研究が進められている。本研究は国際エネルギー機関(IEA)のもとでのステラレーター実施協定に基づいて推進されてきている国際共同実験計画を推進するものであり、ヨーロッパ(ドイツ、スペイン)、アメリカ、オーストリア、ロシア、ウクライナの代表者から構成される国際的な執行委員会からの助言のもとで推進されてきている。毎年開催される国際執行委員会では、本科研費での国際協力研究の報告と今後の進め方に関する討論を行ってきている。平成16年度は、11月のポルトガルでの国際核融合エネルギー会議にあわせて国際ステラレーター執行委員会が開催され、ヘリカルシステム研究のサーベイと今後の国際協力研究の進め方に関する合意を得た。総括班では、個々の研究課題に関連する研究者を中心に派遣・招聘を行ってきた。これまでに、ドイツ、ロシア、ウクライナ、アメリカ、スペイン等への毎年十数名の派遣と、それらの国からの十数名の招聘を行い、コアプラズマ閉じ込め、周辺プラズマ制御、プラズマ計測・加熱開発、炉工学開発に関する各研究計画をベースにして、ヘリカル型プラズマの物理や工学の研究を深めることができた。
すべて 2004
すべて 雑誌論文 (2件)
Fusion Science & Technology Vol.46・No.1
ページ: 1-12
20^<th> IAEA Fusion Energy Conference
ページ: OV-1-4