研究課題
特定領域研究
ドイツのマックスプランク物理研究所にあるヴェンデルスタインVII-ASはヘリカル型のプラズマ閉じ込め装置である。この装置には荷電交換分光用に理想的なビームエネルギー(50keV)を持つ中性粒子ビームが設置されており、充分な荷電交換ラインの輻射光量が期待される。平成11年度には、荷電交換ラインの計測に用いられる高速のCCD検出器として、80x80のピクセルを持つ冷却CCDカメラを購入した。平成12年度にファブリペロー干渉計を購入し、テストを行った。ファブリペロー干渉計は近接した平行ミラーの平行度を極めて高精度に保つことにより、光の干渉を利用をして特定の波長のみを透過させる装置である。その為、光軸を高精度に合わせなければならない。ヴェンデルスタインVII-ASグループ側から送られた、光ファイバーバンドルをもとにして、ファブリペロー干渉計と結合するための調整架台を設計した。平成13年度にはこの調整架台を使って総合試験を行った。総合試験をすべて終えた後、核融合科学研究所からマックスプランク物理研究所へ移設し、ヴェンデルスタインVII-AS装置に設置した。実験を行う前に必要とされる、光学調整、較正などを終了した。平成14年度には設置したファブリペロー干渉計を使って、高時間分解能でのイオン温度、電場の計測を行った。平成15年度にはヴェンデルスタインVII-AS装置がシャットダウンされたため、ファブリペロー干渉計を使った荷電交換分光システムを、同じくマックスプランク物理研究所にあるアスデックスアップグレード装置に移設・設置し、調整を行なった。平成16年度にはこのシステムによって、LモードからHモードへの遷移時の電場計測を行った。
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