研究課題/領域番号 |
11305043
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
宮崎 修一 筑波大学, 物質工学系, 教授 (50133038)
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研究分担者 |
石田 章 文部科学省, 金属材料技術研究所, 室長
鈴木 博章 筑波大学, 物質工学系, 助教授 (20282337)
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キーワード | Ti-Ni / 形状記憶合金 / スパッタ法 / 非平衡相 / マイクロアクチュエータ / マイクロマシン / マルテンサイト変態 |
研究概要 |
本研究では、形状記憶合金の中で最もアクチュエータ特性の優れたTi-Ni二元合金と、第三元素としてCuとPdをそれぞれ添加したTi-Ni-X(X=Cu,Pd)三元合金薄膜を、スパッタリング法により作製し、薄膜固有の新たな非平衡組織の形成条件とその原理を確立する。Cuの添加は変態温度ヒステリシスを小さくするのに効果があり、Pdの添加は変態温度を上げるのに効果がある。マイクロマシンで使われるマイクロアクチュエータ素子の応答性を高めるためには、冷却速度を高くすることが要求され、そのためには変態温度ヒステリシスを小さくするか、変態温度を上げることが重要になる。本研究により、超小型駆動源としてのマイクロアクチュエータ素子材料の高性能化を目指す。 本年度では、Ti-Ni-Cu三元合金薄膜の作製、記憶処理および特性評価を以下のように行った。 (a)スパッタリング法により、Cu濃度を系統的に変えたTi-Ni-Cu薄膜を作製した。 (b)石英管に薄膜を入れ高真空に封入して、熱処理温度と処理時間を系統的に変えて形状記憶処理を行い、熱処理効果を調べるための試料を作製した。 (c)変態及び形状記憶特性の評価を行うために、結晶構造変化をX線回折装置を用いて温度を変えて精密測定を行った。変態と変形特性は、それぞれ高温同時熱分析装置と熱機械分析装置で測定した。 (d)内部組織の観察は、透過型電子顕微鏡により行い、非平衡組織から平衡組織への変化を系統的に観察し、内部組織形成の過程を調べ、形状記憶特性との関連を明らかにした。 (e)冷却加熱中のマルテンサイト変態挙動をSTM顕微鏡を用いてその場観察を行い、変態に伴う表面起伏の精密測定を行った。
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