研究課題/領域番号 |
11306023
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
太田 猛彦 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (50134797)
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研究分担者 |
杉山 信男 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (30012040)
飯塚 堯介 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (30012074)
大賀 圭治 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (80302587)
川島 博之 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (30161318)
佐藤 雅俊 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (90302588)
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キーワード | 世界食料需給モデル / 土地利用変化 / 土地被覆データセット / 森林面積 / 農地面積 |
研究概要 |
・バイオマス資源推定と用材需給予測:タイ及びインドネシアについて、建築資材用材の需要とそれらの資源量及びバイオマス資源に関する調査を実施した。なお、調査に際しては、通常熱帯木材と呼ばれている木材の資源量の他に、現在東南アジア地域において商業用木材としてその利用が開始されている早生樹種等(ユーカリ類、アカシア類、メラルーカ類等)について、その資源量を調査した。 また、インドネシア、タイ、中国南部を中心に、アカシア材、ユーカリ材、ポプラ材等の早生人工造林木の資源量とそのパルプ原料および他の化学工業原料としての可能性について検討した。1〜3年生の超短伐期材を中心に、さらに持続的利用の可能な資源量とその利用方法について調査する必要があると考えている。 ・環境条件が園芸作物に与える影響の解析:耐暑性と関連するヒートショックタンパク質の発現をイチゴの葉と花について調べた。その結果,花では葉とは異なり,33℃という比較低温でもヒートショックタンパク質の発現が見られ,また他のタンパク質の消失が起こることが明らかとなった。これらの結果から,高温における着果不良とヒートショックタンパクとが関連していることが推察された。 ・アジアにおける土地利用変化の予測分析:アジアにおける農耕地と森林面積の歴史的変動を自然条件との関連で追った。降水量と気温の分布より耕作可能地を定め、この可耕地内の農地利用率の歴史的変遷を追ったが、土地の傾斜角度が農地利用率を強く規定していることが明らかになった。この知見と「世界食料需給モデル」から計算される21世紀初頭における各国の食糧需給より、今後森林面積が減少する地域や耕作放棄の広がる地域を推定したが、アジアでは赤道付近の低傾斜地域で森林の農地への転用が進み、これに反して中国北部、韓国、日本では耕作放棄が広がることが明らかになった。
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