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1999 年度 実績報告書

美術の展開に果たした芸術家による旅行の意義に関する包括的研究

研究課題

研究課題/領域番号 11410016
研究種目

基盤研究(B)

研究機関東京大学

研究代表者

小佐野 重利  東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (70177210)

研究分担者 越川 倫明  国立西洋美術館, 主任研究官 (60178259)
三浦 篤  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (10212226)
佐藤 康宏  東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 助教授 (50141990)
山下 裕二  明治学院大学, 文学部, 教授 (50200697)
中村 俊春  京都大学, 大学院・文学研究科, 助教授 (60198223)
キーワード芸術家 / 旅行 / 素描帖
研究概要

今年度は7月と1月に研究代表者、分担者全員による研究会を開き、活発な議論と情報交換を行った。今年度の顕著な成果は以下の通りである。芸術家の旅行を裏付ける資料である素描帖の一例としてジョヴァンニーノ・デ・グラッシの素描帖について綿密な研究がなされ、人文字や動物モティーフなどの伝搬経路が明らかにされた(小佐野)。またフランス・アカデミーのローマ賞受賞者のローマ滞在宿舎であるヴィラ・メディチの実地調査が行なわれ、彼らのローマ滞在がフランス美術の展開に与えた影響を跡付けた(三浦)。エル・グレコのイタリア滞在とその間のズッカロ兄弟との影響関係を明らかにした(越川)。またゴヤのエル・エスコリアル素描帖の図像データベース化を進め、全頁の画像および文字データの入力を完了した(小佐野ほか)。その過程で古代彫刻の受容に関し新たな知見が得られ、現在比較対象画像の入力を行なっている。今後ファン・ダイク(中村)やデューラー(秋山)等の素描帖の入力が予定されている。また日本美術に関しては、与謝蕪村の讃岐滞在が彼の画業に与えた影響や真景図についての研究がなされた(佐藤、山下)。このほかルーベンス(中村)、アンコーナのキリアクス(秋山)、フェラーラ宮廷(京谷)等における旅行の意義およびその他の素描帖についての研究が進展中である。なお次年度には、長谷川等伯の能登滞在についての実地調査および研究(佐藤、山下)、ヨーロッパにおける素描帖の実地調査および研究(小佐野、越川)も予定されている。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 越川 倫明: "エルグレコのイタリア滞在(1)-ズッカロ兄弟との関係について"美術史論叢. 16. 149-188 (1999)

  • [文献書誌] 三浦 篤: "19世紀フランスの美術アカデミーと美術行政"西洋美術研究. 2. 111-129 (1999)

  • [文献書誌] 佐藤 康宏: "与謝蕪村筆倣銭貢山水図"国崋. 1252. 22-27 (2000)

  • [文献書誌] 小佐野 重利(共著): "ジョーヴァンニーノ・デ・グラッシの素描帖"岩波書店. 75 (2000)

  • [文献書誌] 山下 裕二: "室町絵画の残像"中央公論美術出版. 450 (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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