研究課題/領域番号 |
11410095
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研究機関 | 高野山大学 |
研究代表者 |
武内 孝善 高野山大学, 文学部, 教授 (60131611)
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研究分担者 |
田島 公 東京大学, 史料編纂所, 助教授 (80292796)
竹内 信夫 東京大学, 大学院・総合文化学科, 教授 (00107525)
川村 知行 上越教育大学, 学校教育学部, 助教授 (10153016)
三角 洋一 東京大学, 大学院・総合文化学科, 教授 (90036591)
田中 博美 東京大学, 史料編纂所, 助教授 (60111572)
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キーワード | 中世仁和寺文化圏 / 守覚法親王 / 禅覚 / 仁和寺菩提院 / 『三僧記類聚』 / 『三僧記』 / 『雑要鈔』 / 『雑抄』 |
研究概要 |
1、『三僧記類聚』写本の所在確認と写真撮影 (1)昨年度、所在を確認していた11本の写本のうち、経蔵修理のため、ただ一つ原本調査ができなかった三千院本を調査し、あわせて写真を入手した。 (2)今年度、勧修寺において12本目となる新写本1冊(第10)を発見し、写真撮影をおこなった。 2、校訂本作成のための第一次原稿化 (1)今年度の研究の主眼であった『三僧記類聚』の現存分10冊のパソコン入力を完了した。底本には、10冊そろった唯一の写本である仁和寺A本(『雑要鈔』)を用いた。 (2)研究分担者は、12本の写本にもとづき本文の解読を進め、校合作業をおこなった。 (3)統括者は、研究分担者の校合の結果を統合し、パソコン入力済みの第一次原稿に加筆・訂正を加え、コンピューター可読の電子化テクストファイル(第一次校訂本)を作成する予定であった。 しかし、校合作業は予想以上に難渋をきわめ、年度内に全体を統合するまでには到らなかった。 3、『三僧記類聚』は、平安から鎌倉へ時代が大きく転換しようとしていた時期に撰述された仏教に関する百科全書とでも称すべき著作であり、平安期日本仏教の教学・儀礼の集大成であると言ってよい。多岐に渉る内容を理解する上で、不可欠なのが先行研究である。そこで、統括者がここ10年あまり蒐集してきた平安期仏教に関する先行研究をパソコン入力した。項目数は2000をこえる。 4、『三僧記類聚』の撰者・禅覚の新出の著作1点(諸尊梵号)を見つけ出すことができた。
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