研究課題/領域番号 |
11410096
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研究機関 | 国文学研究資料館 |
研究代表者 |
鈴江 英一 国文学研究資料館, 史料館, 教授 (30259999)
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研究分担者 |
山崎 圭 国文学研究資料館, 史料館, 助手 (60311164)
大友 一雄 国文学研究資料館, 史料館, 助教授 (30169007)
山田 哲好 国文学研究資料館, 史料館, 助教授 (70220390)
永村 眞 日本女子大学, 文学部, 教授 (40107470)
五島 敏芳 国文学研究資料館, 史料館, 助手 (90332139)
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キーワード | 歴史史料 / 文書館 / コンピュータネットワーク / システム共有化 / 検索システム |
研究概要 |
本研究の意図は、国内の歴史史料情報を把握すると共に全国に共通するシステムを制作し、コンピュータネットワークを通じて自由に史料情報資源の提供ができるシステムを構築するところにある。昨年度は一昨年度の全国の文書館関係者による研究会の成果を受け、具体的なシステムの設計・製作を行ったが、今年度は更にこのシステムの公開と複数館を横断的に検索するシステムの設計・製作を行った。 公開したシステムとは、国内外の日本語記録史料を所蔵する機関が国際標準記録史料記述(ISAD(G))に準拠した様式により入力した「史料情報共有化データベース」で、9月に公開して以来既に6館の史料保存機関が編集ユーザーとして登録して各館のデータ入力をしつつあり、今後編集ユーザー並びに利用アクセスが増加していく見込みである。 また、横断的検索は史料館以外にもサーバを置いてその機関を拠点とし、複数の拠点で集約された情報を横断的に検索出来るシステムを付加することである。このためには、学習院大学史料館、創価大学(神立孝一研究室)の協力を得、この機能が有効であることを確認した。実験の結果は共有化データベースのサーバが今後各地に導入されることにより、各地域、各館種で独自の情報集積が行われ、且つそれらを繋ぎ検索することが可能であることを立証した。 更にこれらの成果を広く発表すべく、2002年1月10日に「史料情報の共同集約とアーカイブズ」をテーマとした研究会を開催し、約80名の参加があった。ここではデータベース・システムの紹介・実験結果の報告、史料情報登録の結果報告、インターネット史料情報公開の問題点、文書館業務と電算化の関係などが明らかにされ、討論がなされた。なお、この研究会の詳細は本科研の『研究成果報告書』に再録している。また、本科研の成果は実験に止まらず、実用化し得るものとなっている。今後は国内の史料登録制度の核となるよう、本データベースを育てていきたい。
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