研究課題
基盤研究(B)
3年計画で進める本研究の初年度に当たる本年度は、研究集会の企画・実施(国外からの専門家の招聘を含む)と基本文献の共有(所在確認、ビブリオグラフィー作成、海外発注による収集、マイクロ起こし、各分担者への送付等を含む)に重点を置いた。研究集会は東京大学で1回、北海道大学で2回開催されたが、北海道大学で開催された2回のうち、1回はスラブ研究センターで実施された国際シンポジウムの一部(「日露の歴史的絆」と題するセッション)としてロシア語で行われ、他の1回はシンポジウムの翌日にロシアの日本学者を交えて日本語で行われた。上記のセッションでは、ロシアから招聘した2名のゲスト・スピーカーによる研究発表に、日本側から2名の討論者がコメントし、フロアからも内外のスラブ研究者によって活発なディスカッションが行われたのは有益であった(本研究の代表者が司会をつとめた)。提出されたペーパーは他の研究報告とともに、次年度の早い時期に刊行物にまとめる予定である。基本文献の共有に関しては、スラブ研究センターの所蔵する明治期の日本正教会出版図書コレクションの目録を整備したこと、同じくジョージ・レンセン・コレクションの中の膨大なロシア宣教団関係書目についても目録を整備し、かつマイクロフィルムを起こしたこと、等が挙げられる。以上の活動により、次年度以降における研究代表者、各分担者の共同研究に向けて確実な手がかりがえられた。
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