研究課題/領域番号 |
11410123
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
塩川 徹也 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (00109050)
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研究分担者 |
中地 義和 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (50188942)
月村 辰雄 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (50143342)
田村 毅 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (90011379)
辻部 大介 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 助手 (30313183)
塚本 昌則 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 助教授 (90242081)
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キーワード | モラリスト / 断章 / 語学 / 人間学 / モンテーニュ / パスカル / エラスムス / ヴァレリー |
研究概要 |
年度半ばに、補助金の交付が決まったために、実質的な研究期間は半年足らずであったが、「モラリスト」の多義的な観念を整理し、モラリスト文学のおおよその外延を定めるために、VanDelftの古典モラリストに関する研究を出発点として、さらにBNFのカタログ類を、インターネットを通じて検索し、研究対象のコーパスの作成に取りかかった。 さらに、各分担者は、それぞれの役割に応じて、研究を行ったが、特に、月村と塩川は、エラスムスからモンテーニュを経て、パスカルにいたる古典モラリストの伝統において、「自己描写」がいかに行われたかについての分析を行い、辻部は、モンテスキューにおけるモラルと政治と宗教のかかわりを探求し、佐藤は、啓蒙思想においてモラルの観念と内容がこうむった変容の過程に光を当てるために、奢侈に関する論争を分析した。田村は、データベースの構築作業で中心的な役割を果たすと同時に、大革命とロマン主義の興隆が、モラリストの伝統にいかなる影響を及ぼしたかを、シャトーブリアンとジュベールとの対比を通じて考察し、中地は、ランボーとロートレアモンの散文詩に見られるデスクールの非連続性と逆説的な自己表出とモラリスト的伝統の関係、塚本は、ヴァレリーの『カイエ』における表現形式と表現者の意識との関係、Devynckは、モラリストの哲学的基盤に注意を向けるとともに、ジッドとモラリスト的伝統の関係を、そして福田は、モーリアックにおける政治と宗教とモラルの関係の究明に従事した。
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