研究課題/領域番号 |
11420002
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
三成 賢次 大阪大学, 大学院・法学研究科, 教授 (90181932)
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研究分担者 |
石部 雅亮 大阪国際大学, 政経学部, 教授 (90046970)
中尾 敏充 大阪大学, 大学院・法学研究科, 教授 (30155668)
松浦 好治 名古屋大学, 大学院・法学研究科, 教授 (40104830)
角田 猛之 大阪府立大学, 総合科学部, 助教授 (10155434)
岡田 章宏 神戸大学, 発達科学部, 助教授 (70185429)
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キーワード | 法律家 / 近代 / 法秩序 / 法曹養成 / 法学部 / 法文化 / 法学教育 / 習法 |
研究概要 |
本年度は、まず近代日本における法曹養成に関する基礎的な統計データを収集整理し、法学部学生の趨位、法曹資格者の変動などに関する統計資料を作成した。具体的には、明治期以降の、裁判官、検察官、弁護士の数、帝国大学ならびに私立大学の法学部学生数、判事・検事登用試験ならびに高等試験(司法科)等の試験合格者数などの統計データを作成し、わが国近代における法曹を数量的に把握することにつとめた。 これによって、わが国の法律家の規模や養成メカニズムを客観的にとらえることができ、近代法秩序形成と法律家との関わりを、数量的に基礎づけることができた。これまでの共同研究と通じて、わが国近代の法秩序が当時の西欧と比較しても極めて体系的に整序されていたことが確認されているが、そうような法秩序を人的に支える法曹の養成に関しても、帝国大学を中心に法律家が組織的に、しかも規模を拡大しつつ行われてきたことが数量的に明らかとなったといえる。 また、それを踏まえ、またそれとの比較対照を目的として、外国調査などで得た資料をもとに、同様な基礎的データを作成し、近代法秩序形成と法律家との連関を、日本を基準として見た場合に西欧近代がどのような姿として描くことができるのか、あるいは描き直すことになるのかを、各自の専門領域に検討することを進めている。次年度にはドイツ、イングランド、スコットランド、アメリカなどの西欧諸国における当該基礎統計資料を作成し、さらにそのような基礎資料をもとに、各自の分担領域について、研究成果をまとめ、しかるべき学会で研究報告を行う計画である。
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