研究課題
基盤研究(B)
「本年度の研究実施計画」、第一点の、アメリカにおいて大きな問題となっている、少年による銃器犯罪および対策に関するインターネット等による情報収集は、順調に進んでいる。つい最近も、小学生が他の小学生を射殺する事件などが発生し、銃器規制強化の是非・方法をめぐる議論や立法等へ向けた動きが注目されるところであり、情報収集を引き続き実施し、平成12年度には、成果の一端を公表したい。第二点の、わが国における捜査・取締りの実状調査については、いわゆる通信傍受法が成立したことなどを考慮し、すでに薬物事犯について通信傍受(電話検証)の実施経験を有する北海道警察本部を訪れた。通信傍受、おとり捜査、コントロールド・デリバリー等につき、銃器犯罪捜査における実施可能性を含め、事情聴取を行うことができ、非常に有益であった。米軍基地があるなど特殊事情を有する点で興味深い沖縄県の銃器犯罪と捜査につき、事情調査を実施することができたことも、非常に有意義であった。また、東京および名古屋において数度、研究会(研究打合せ)を行い、そのほか、資料収集を行った。第三点の、イギリス、カナダ、オースリラリアなど近時銃器規制を強化した諸国における状況については、最新の情報を得るべく、インターネットなどにより、情報収集を実施中である。なお、平成12年度は、ドイツに調査研究の対象を広げる予定であり、寺崎嘉博教授が既に着手されている。