研究分担者 |
白石 俊輔 富山大学, 経済学部, 助教授 (60226313)
笛田 薫 九州大学, 大学院・数理学研究科, 助手 (50253399)
岩本 誠一 九州大学, 経済学部, 教授 (90037284)
藤田 敏治 九州工学大学, 工学部, 講師 (60295003)
横山 一憲 富山大学, 経済学部, 助教授 (70240207)
|
研究概要 |
1,研究の中心に据えた「非線形計画問題に対する共役点理論の構築」については初年度の目標を完全に達成した.即ち,有限次元空間における極値問題に対して,ヤコビ方程式と共役点を定義し,それらを用いて最適性の必要条件と十分条件を記述することに成功した.さらに,共役点の幾何学的意味を明らかにした.また,状態制約をもつ変分問題に対する共役点理論については,一次独立制約想定の下で簡約化された必要条件を与えた. 2,離散最適化問題の逆理論をいわゆる配分問題を中心に展開し,その中でオイラー分割律を提案した.黄金分割律と同様な意味で,乗法型評価加法型制約配分問題の最適解はオイラー分割であることを示した。 3,時系列データの不規則な変動のカオス性を判定するために,非線型自己回帰モデルを考え,その次数の推定量の一致性を証明した。また,リヤプノフ指数を用いた判定法を提案した。 4,微分不可能計画法の重要な研究対象であるマックス型関数について,ダンスキン公式が成立するための条件を与え,その条件は従来のどの条件より弱い仮定であることを示した. 5,多目的計画問題の近似最適解集合の,パラメータに関する連続性を示した。 6,状態推移がファジィ集合で表された決定過程問題,および評価がファジィ集合で表された最適ルート問題を研究した.評価関数がファジィ期待値の場合に,不変埋没原理を用いることにより,再帰的解法を与えた。 以上の研究成果に関して,学会等で11件の発表をおこない,雑誌論文以外の著述(講究録,紀要等)が7件ある.また,研究代表者は第11回RAMPシンポジウムにおいて,ひとつのセッションをオーガナイズした。
|