研究課題/領域番号 |
11470449
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
花田 晃治 新潟大学, 歯学部, 教授 (90013979)
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研究分担者 |
寺田 員人 新潟大学, 歯学部・附属病院, 助教授 (00139312)
森田 修一 新潟大学, 歯学部, 助教授 (60157899)
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キーワード | 矯正治療 / 治療予測 / 治療評価 / 三次元計測 / 顔貌予測 |
研究概要 |
本研究の目的は、外科的矯正治療を含めた矯正治療前後の軟組織と硬組織に関する診査・検査を行った資料から被験者の年齢、性別、治療方法等の硬組織と軟組織との対応関係について詳細に検討し、術後の顔貌予測システムのためのアルゴリズムを開発することである。平成12年度では、以下のことを行った。 1.非接触型顔面三次元表面形状計測装置のずれに関する検討 非接触型顔面三次元表面形状計測装置により顔面三次元形状計測を行う際、頭部固定装置により被験者の頭部を固定することで、計測点のずれを小さくできた。また、計測器の機構を考慮し、注意深く再現性を取って被験者の頭位を設定することで、さらに小さくできる。セファログラム、顔面写真等の資料と統合してもデータ精度の劣化をきたすことがなく、顔面三次元表面形状を正確に把握でき、顔貌予測のために有用な資料となることが示唆された。 2.外科的矯正治療による顔面三次元表面形状の変化 上顎骨前方移動術の顔面軟組織の表面形状変化に及ぼす影響を検討するために、非接触型顔面三次元表面形状計測装置を用いて、中顔面部の変化を中心に検討を行った。その結果、正貌でのectocanthionとalareとの中間の高さより上方で、術前後の変化はほとんどなかった。鼻は前上方に移動しつつも、鼻そのものの形態変化としては鼻翼の幅は拡がり、圧平されたような形態に変化する傾向が認められた。 3.矯正治療後の顔貌予測システムのアルゴリズム開発について 矯正治療のために行う各種の診査検査項目、治療技術等、診療にかかわる事項とそれらの対応関係を整理して、矯正治療後の顔貌予測システムのためのアルゴリズムを作成した。 診査、治療予測、診断、治療、治療結果の評価を行い、次の治療予測を行うというサークルを繰り返して、治療予測と実際の治療との差を縮めていくことで治療後の顔貌予測が向上する。
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