大学の教育学研究者と教育実践者をコンピュータネットワークを利用して結び両者が協同して研究と教育双方に成果を生み出す機構を教育工学の立場から調べることを目的とする。教育学研究には実践の場が必要であり、一方、教育実践者は担当の教育を豊かにする教材と人的・物的ネットワークを求めていると想像される。両者の必要性がネットワーク技術の介在によって如何に満たされうるか研究する。内容として、学校教員及び在学児童・生徒に現在の科学研究の成果と方法の事例として物理に関する映像を提供し、授業に教材を提供すると共に、学習に意味づけする機会を提供する試みを行った。 今年度は、昨年度設置したデジジル映像配信用RealVideoサーバー及びWWWサーバーに、昨年度制作の低温物理学ビデオを載せ、これとビデオテープにより、小学校、中学校、高等学校の教員及び児童・生徒約80名に本教材の視聴を依頼して質問紙回答を得た。これを分析して成果報告書に掲載予定である。また研究協力者により「インターネットを用いたビデオ評価システムの開発」研究が行われた。コンピュータによるデジタルビデオを視聴しつつ逐次に評価値を入力しビデオの評価を行うことができる。これも成果報告書に掲載する。 本研究でもう1つの目標とした、外国人留学生による教育工学研究の支援では「遠隔教育環境における相互作用と心理的距離の実験」「インターネットを用いたオーセンティックな学習活動」「Web-Based自主性学習環境の研究」研究、現職研究生による「-体育・スポーツにおけるマルチメディア技術の利用」に関する研究として、それぞれ成果を上げた。
|