研究課題/領域番号 |
11610447
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研究機関 | 都留文科大学 |
研究代表者 |
鳥居 明雄 都留文科大学, 文学部, 教授 (50137056)
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研究分担者 |
西 成彦 立命館大学, 文学部, 教授 (40172621)
古橋 信孝 武蔵大学, 人文学部, 教授 (40092613)
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キーワード | 芸能 / 説経節 / 日本宗教 / 日本思想 / 民俗学 / 神話 / 語り物 / 伝承 |
研究概要 |
我が国の古典芸能である説経節とその周辺にある種々の語り物・伝承について、研究状況の総合的な吟味を行った。これまでのところ、文学・芸能研究の中に局限されている研究状況を確認するとともに、今後いかなる学際的なアプローチが可能なのか、宗教・民俗・思想・比較文学等からの包括的な接近方法について追究した。文化人類学・神話学等からの視野もふくめて、研究方法の吟味と打開について鋭意追究した。 ことに個別作品である「さんせろ太夫」「かるかや」について、具体的な分析と解明を加えてみた。周辺テキストや関連する作品、語り物も視野に入れながら、新たな芸能研究、文芸研究の方向性を開拓する目的のもとに営まれたのである。さらにこの両作品に関して、これまで未開拓の周辺テキスト群の新たな堀り起こしにも注意を向け、いくつかの有力な新資料も得られた。この新資料の有効性、位置づけに関して、いかなる研究方法が有効なのか、方法性の可否についても検討されたのは、大きな収穫であった。この進展は両作品研究にとどまるものではないことも確認され、更に数種に及ぶ周辺資料の吟味検討へと向かった。後日の公表に備える準備が整えられた。
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