1.本年度計画の第一は、ワイマール時代の司法試験改革にさいして、法学者たち、特に法史学者がいかなる発言をしたかをドイツで調査することであったが、その成果の一つとして、「研究成果報告書(冊子体)」に、E・ハイマン「法律学と法制史」(1920年)を翻訳して掲載した。 2.我が国の法史学者に対する聞き取りが第二の計画であるが、日本近代法史学の開拓者の一人である故・熊谷開作先生の学問を語る座談会を、山中永之佑大阪大学名誉教授を含む4人の門下生の協力を得て開いた。テープを起こし、同志社法学に掲載すべく編集中である。 3.計画の第三は、前年度はまだ編集中であった聞き取りを同志社法学に掲載することであった。聞き取りに応じて下さった方のご都合でいまだに印刷に付すことができていないが、私がすべきことは終えているので本年中には活字にできるものと考える。 4.関連文献の収集も予定通りできた。その結果、年表「わが国における法史学の歩み(1873-1945)-法制史関連科目担任者の変遷」『同志社法学』200号I(1987年)の修正版を作成し、「研究成果報告書(冊子体)」に掲載することができた。
|