研究概要 |
「資産価格決定理論に基づく状態価格分布の計測」の初年度にあたる本年の研究は以下の通りである。まず,研究分担者の福田祐一と行った「金融市場の流動性効果が外為市場に与える研究」については,それをまとめた邦文論文を出版する予定である。また,英文論文も"Forward Discount Puzzle and Liquidity Effects"というタイトルでまとめたものについて,国際ジャーナルに投稿している過程にある。また,「金利期間構造に含まれるインフレーションの情報」についても,それをまとめた邦文論文を出版する予定である。 また,大阪証券市場の株価指数オプションから計測した状態価格分布に関する研究については,"Nonparametric Estimation of State-Price Densities" というタイトルの論文として1999年度日本経済学会秋季大会で報告した。また,同論文を国際ジャーナルとして投稿している過程にある。 来年度に向けての研究準備としては,国債の期間構造データと債券先物データについて,データベースの作成を終えている。来年度はこのデータベースを使って,現物市場と先物市場の流動性について実証研究を進めていく予定である。
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