研究概要 |
「資産価格決定理論に基づく状態価格分布の計測」の研究の2年目にあたる本年の研究実績は以下の通りである。 (1)研究分担者の福田祐一と行った「金融市場の流動性効果が外為市場に与える研究」については,邦文論文を出版するとともに,英文論文については改訂稿を再投稿した。また,福田との共同研究である「金利期間構造に含まれるインフレーションの情報」に関する研究も,邦文論文として発表した。 (2)大阪証券取引所の株価指数オプションから計測した状態価格分布に関する研究については,邦文論文を発表するとともに,それを拡張した英文論文については,ディスカッション・ペーパーにまとめるとともに,改訂稿を再投稿した。 (3)日経平均株価の構成銘柄の入れ替えが個別株式銘柄の流動性に与えた影響に関する実証研究については,邦文論文として掲載される予定である。 (4)短期金融市場の流動性と金融政策に関連する研究を展望した論文は,邦文論文として掲載される予定である。 (5)金融市場の流動性とリスクの配分に関する実証的,理論的な研究の展望については,著書を出版した。 (6)来年度の研究に向けては,これまでに整備した国債価格のデータベースに基づきながら,債券価格形成と流動性の関係を検証していく予定である。
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