研究課題
研究計画に書かれた研究のうち、3番目のもの、セルバーグ積分と多重ゼータ値に関するものについては、満足のいく形で結果が得られた。それは、セルバーグ積分の被積分関数の基底と、トポロジカルサイクルの基底のとり方に依存するが、寺尾氏のβ-nbc基底がよいものを与える、という結果である。その研究の中で、セルバーグ積分を多重ゼータ値によって明示的に表示する方法を得た。この結果は、雑誌compositio math.に掲さい予定である。 研究計画の2番に書かれたものは、第2多面体を使ったトリック超曲面の族のコンパクト化に関する結果を得た。これを使ってトポロジカルサイクルを記述することできることがわかって来たので、これについて論文を準備しているところである。当初の研究計画にはなかったことであるが、現在、超幾何関数の逆関数をテータ関数で表わすという研究が始まっており、新たな展開を見せはじめている。よりくわしい構造については、現在研究中である。
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