研究分担者 |
石川 剛郎 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (50176161)
山口 佳三 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (00113639)
泉屋 周一 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80127422)
塚本 千秋 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 助教授 (80155340)
菅原 邦雄 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (20093255)
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研究概要 |
本年度の研究実施計画に挙げておいたもののうち,特に「半古典近似」において注目すべき成果があった.まずそれについて説明する.球面に微分同相な2次元多様体上にリウヴィル多様体を構造を入れる.その測地流は可積分であるので,いわゆるマスロフの量子化条件をみたすラグランジュ・トーラスが沢山あり,それらのエネルギー・レベルがラプラシアンの固有値の「近似値」を与えることは良く知られている.我々の結果はまず実際の固有値にラベルをはることにより,近似値との対応をはっきりさせたこと,そしてそれにより,対応する近似値の存在しない固有値があること,そしてその場合にそれらの固有値に対して新しい近似値を与えたことである.この新しい近似値はその手法から,「半古典近似によるもの」と考えてさしつかえないものであるが,今の所既知の近似値のような,幾何学的にsimpleな形で表示されるという所まではいっていない. その他,ケーラー・リウヴィル多様体のエルミート版の研究において,ケーラーでないものの単純で系統的な構成法が得られた. なお研究の進展に伴い,新しいディスプレイが必要となった.
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