研究課題/領域番号 |
11640148
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
清水 悟 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90178971)
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研究分担者 |
中川 泰宏 東北大学, 大学院・理学研究科, 講師 (90250662)
尾形 庄悦 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90177113)
剱持 勝衛 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (60004404)
児玉 秋雄 金沢大学, 理学部, 教授 (20111320)
竹内 茂 岐阜大学, 教育学部, 教授 (30021330)
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キーワード | チューブ領域 / ラインハルト領域 / 一般複素楕円体 / 球面状境界点 / トーラス作用 / 二木指標 / CR構造 / 極小曲面 |
研究概要 |
本研究では、特殊領域の研究を中心に、研究代表者および各研究分担者の専門分野において主として、つぎのような研究成果を得た。 1.チューブ領域の研究については、これまでの研究成果の一部を論文としてまとめ、その中で2次元チューブ領域の分類を与えた。この論文は雑誌に投稿中である。そしてチューブ領域上の完備多項式ベクトル場の延長に関する結果を整理し、それを2次元チューブ領域の分類を通して検証した。2.ラインハルト領域、あるいは弱擬凸領域の研究に関連して、球面状境界点をもつ一般複素楕円体の特徴付けの問題を研究した。そして、そのような一般複素楕円体は概ね球に限られるというリーマンの写像定理型の結果を得た。さらに、チューブ領域の研究がラインハルト領域の研究を補完するという側面を明らかにするため、この結果のDadok-Yangによる球面状チューブ多様体の分類を用いた別証明を試み、ある種の一般複素楕円体に対してそれに成功した。3.特殊領域の境界の研究に関連して、CR構造の研究を行った。そしてCRベクトル空間あるいはそのリー代数の双対カテゴリーとして、種々のDRカテゴリーの定式化を行い、他の古典的な複素カテゴリーなどとの間に成立する複素化や埋め込み等の関手的な関係を明らかにした。4.トーラス作用の研究の一環として、二木指標の一般化にあたる板東・カラビ・二木指標を研究した。その結果、ファノー多様体の場合にわかっていたいくつかの性質が、一般の射影的代数多様体のケーラー類にまで拡張できた。5.特殊領域の境界の幾何学の研究に関連して、2次元複素空間形内の極小曲面を、ガウス曲率が一定、あるいは平均曲率ベクトル場が平行という条件の下に調べた。
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