研究課題/領域番号 |
11640422
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
成瀬 廉二 北海道大学, 低温科学研究所, 助教授 (10002099)
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研究分担者 |
澤柿 教伸 北海道大学, 大学院・地球環境科学研究科, 助手 (70312410)
白岩 孝行 北海道大学, 低温科学研究所, 助手 (90235739)
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キーワード | 地球温暖化 / 氷河 / 海水面変動 / パタゴニア / 涵養量 / 雪氷コア / 氷山分離 / 消耗量 |
研究概要 |
平成11年度は、国際学術研究「南米・パタゴニア地域における完新世の氷河変動と近年の氷河変動機構の解明(代表:安仁屋政武)」と連動し、パタゴニア地域にて試料・データを収集し日本へ持ち帰り、パタゴニア氷床の年間涵養量と氷河末端の氷山分離による消耗量を見積るための分析・解析の一部を実施した。 1999年11月27日から12月23日にかけてパタゴニア南氷床チンダル氷河涵養域の源流部(標高1756m)にて深さ46mの雪氷掘削を実施した。現地にて層構造、密度、再凍結氷割合等を測定した。同時に同地点にて、気温、風速、風向、日射量等の気象観測を実施するとともに、現地の気象観測所のデータを収集し、それらの解析を行った。今後、凍結状態で持ち帰った雪氷コア試料の詳細な層構造、密度、粒径、気泡分布、酸素同体比、水素同体比、主要イオン等の分析を行う。これらの各種解析結果を総合的に考察することにより、過去数年間の年涵養量を見積ることができる。 パタゴニア南氷床のモレノ氷河において、1999年12月1日から8日まで1日2、3回、4個の定点から35mmカメラにより氷河末端部のステレオ写真を撮影した。また、氷河末端の氷崖の位置や高さを測量し、それらのデータ解析を実施した。今後は、測量の結果を基準値とし、撮影された写真の画像解析を行い、日々の氷河の流動速度、氷山分離体積を求める。
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