研究概要 |
昨年度は、細菌Bacillus sp.M-90の1,2-α-マンノシダーゼ遺伝子のクローニングをおこなし、遺伝子を(aman2)命名した。また大腸菌での発現モ抗体をもちいたウエスタンブロット法にて確認した。 本年度は、1)大腸菌で得られたリコンビナント酵素を精製し性質をしらべ、native酵素との比較を行った。リコンビナント酵素の分子量はゲルろ過で380kDa,SDS-PAGE 190kDaとなり、Native酵素(380kDa190kDa)と一致した。N末端アミノ酸配列においても両者は一致し、大腸菌内でのシグナルペプの切断が、Nativeのものと同じ位置でおこなわれていた。その他、至適pH6.0,至適温度45℃もnativeのものと一致した。 基質に対する作用様式も、1,2-α-マンノシド結合もつオリゴ糖のみに作用し、とくに高マンノース型糖鎖の1,2-α-マンノシド結合を効率よく完全に分解した。 2)部位突然変異による触媒部位の検索をこころみたが、分子量380kDの大きなタンパク質であることと、いままでに全く知られていない未知の遺伝子で、またそのホモログも報告がなく、触媒ドメインの予想ができない状況でのアラニン・スキャンは困難ということで、断念した。
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