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1999 年度 実績報告書

脳幹・脊髄痛覚神経回路における可塑性の機構の解明-神経損傷後の異常感覚に対する生化学的・分子生物的検討-

研究課題

研究課題/領域番号 11671360
研究機関金沢大学

研究代表者

長谷川 光広  金沢大学, 医学部・附属病院, 講師 (70218460)

キーワードregeneration / allodynia / Rexed II / spinal cord / E-cadherin / galectin-1 / subsauce-P / catenins
研究概要

神経損傷後の異常感覚の発生には,損傷神経自体の過敏性獲得や上位ニューロンの自発的な高頻度の興奮による求心路遮断痛に加えて,脊髄の可塑性の関与が示唆される.精髄後角の軸策終末には多数の神経伝達物質・関連物質が存在し、末梢側軸索の刺激・損傷により多様に変化することに着目し、現在以下のモデルを作成検討中である。
I.圧挫モデルの作製:坐骨神経を圧挫による損傷を加えたのちに脊髄後角を観察すると、病変側の脊髄後角表層の E-cadherin,substance-P の発現が低下する。圧挫部位へのNGF持続注入が substance-P の変化を制御し得るが,cateninを介して細胞骨格蛋白と結合する E-cadherin はregulate しないことを確認した。
II.更に以下のモデルを作成し、その効果、影響を検討中である。1.凍結自己神経移植モデル:切断した坐骨神経に、その末梢部位の坐骨神経を凍結・融解を繰り返し、細胞成分を除去した組織とこれを接合。2.Acellular allograft移植モデル:化学処理を施すことにより、細胞成分を完全除去した神経組織を切断した坐骨神経中枢端に接合。3.外因性成長因子持続投与再生促進モデル(切断+galectin-1(GAL-1)持続投与):最近神経再生促進作用が明らかとなったGAL-1を移植組織断端に浸透圧ポンプで持続投与。4.抑制モデル:同様操作にて抗galectin-1中和抗体を連続投与することで内因性のGAL-1の作用の抑制。
III.検討事項:実験後一定期間の後、経心臓的に潅流固定を行ったのちに、ウエスタン・ブロッティング法と免疫組織化学的手法で以下の事項に注目し検討している。坐骨神経内あるいは移植神経組織内の再生神経と細胞遊走の出現量の差。後角の変化とimmediate early geneであるc-fosの後根神経節内での発現変化.脊髄におけるRET(GDNF receptor)、CGRP、E-cadherin、各種catenin、neurofilament、tubulin、actinなどの細胞骨格構成蛋白の変化.

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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