研究課題/領域番号 |
11671866
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
谷本 啓二 広島大学, 歯学部, 教授 (10116626)
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研究分担者 |
田口 明 広島大学, 歯学部・附属病院, 講師 (70243582)
小林 智子 広島大学, 歯学部・附属病院, 助手 (10314767)
山田 信一 広島大学, 歯学部, 助手 (10263724)
大塚 昌彦 広島大学, 歯学部, 助手 (20233182)
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キーワード | 誤嚥 / 代償姿勢 / 中咽頭 / X線透視 / 嚥下造影 |
研究概要 |
本年度は最終年度であるが、まず、本検査による被曝線量低減のため現行のX線映画法と一般に行われているX線透視法。さらにX線パルス透視法について被曝線量を測定し、比較した。その結果現行のX線映画法は一般のものに比べ数倍被曝線量が高いことが判明した。しかし、X線映画法と同時にビデオ撮影した場合の画質について検討したところ、X線映画法の画質はX線透視法に比べ格段に良く、透視法では見えない誤嚥を検出できることもある。このことをふまえて、現在、これまで行ってきたX線映画法とX線透視法を併用する方法をとっている。レファレンスラインに関しては、頚椎C2とC4を基準にした場合、コントロールで顎引きをする前は口蓋平面となす角度は105度であったが、顎引きをすると94度になり、ほぼ11度角度がついた。この時、C1C2C3C4とMeを結んだ線の距離と舌背との交点TT1T2T3T4とMeを結んだ線の距離計測を行った。Me-C4は計測不能が半数に見られた。これらから咽頭腔の広さを推定しようとしたが、十分な結果を得ることができなかった。また、咽頭腔の面積を算出する試みとしてMe-T1-C3を結んだ三角内で舌と咽頭後壁に囲まれた領域を計測してみた。また、誤嚥のある患者に対し中咽頭腔の面積や距離計測を行い、コントロール群と比較して見たが有意差が認められなかった。今回の検討は、誤嚥のある患者と限ったため、有意差が見られなかった可能性もあり、現状では、十分咽頭腔の評価ができていないと考えられる。このため、今後、誤嚥のない患者も追加し、さらに詳細な検討を加えて報告書を作成する予定である。
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