研究概要 |
目的:歯科衛生士専門学校に入学した生徒に対して、課程を終了し卒業するまでの期間、系統的かつ継続的にAIDS教育を行い、AIDS教育に対する具体的指針を得る。 方法:AIDSに関する調査票を作成し、AIDS教育を実施する専門学校2校(A校53名,B校59名)と対照校1校(C校49名)において、入学時(1999年4月)に初期時点の知識および態度の調査ならびに性格検査(YGテスト)を行った。また、計画以外のAIDS教育の現況を把握するため、各科目終了時にAIDSに関する講義があったかどうかを、生徒および講師に対して調査を行った。主要設備として購入したパーソナルコンピュータおよび統計解析ソフトを用い、初期時点の調査ならびにAIDSに関する講義内容の調査を分析するための入力デザインを行い、調査結果を入力した。AIDS教育実施群2校に対して1999年4,5,10,11月の4回(1回90分,計360分)にわたり講義形式のAIDS教育を行い、効果を評価するため調査対象校3校について、臨床実習前(2000年2月)に2回目のAIDSに関する知識および意識の調査を行った。 結果および今後の予定:入学時点のAIDSに関する知識および態度の調査結果は、調査した3校で差はなく、同様の傾向が認められた。各学校のAIDS教育の状況も際立った差は認められず、ほとんどの科目であまり触れられることがないことが確認された。2回目の調査結果は、現時点で結果の入力は終了しているが、分析は行っていない。今後2回目の調査結果を分析するとともに初期時点の調査と比較し、講義形式によるAIDS教育の効果を発表したいと考えている。また、平成12年度には、臨床実習で行われた教育内容について調査するとともに、AIDS患者およびHIV感染者を想定したロールプレイング形式のAIDS教育を行い、3回目の知識および意識の調査を行う予定である。
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