研究概要 |
本研究は,アナウンサーなどの出演者のスピーチ原稿を基にした高水準番組記述言語を開発し,インターネット上で3次元仮想人間エージェントを出演者(バーチャル出演者)とする番組制作を可能にしようとするものである.平成11年度は,動作記述方法の検討,異なるエージェントのサポートと日本語対応,テキスト生成のためのコーパス作成の三点について,以下のように研究を進めた. 1.動作記述方法の検討 本研究課題に先行して開発していたプロトタイプシステムでは,独自形式による記述言語を用いていたが,最近のWWWにおける技術動向に鑑み,XMLによる記述に変更した.また,3.のコーパス作成と同時平行して,新たに必要なコマンド類を整理し,それらを実現した. 2.異なるエージェントのサポートと日本語対応 ユーザの好みにあわせた個人向け番組制作のために,エージェントのモデルに依存しない動作生成部を構築するとともに,可能な動作の範囲を拡張した.また,記述言語のパーザを改良して日本語のパージングに対応できるようにし,日本語TTSシステムを用いて,日本語音声のリアルタイム生成を行なった. 3.テキスト生成のためのコーパス作成 テキスト生成システムを構築するための準備として,天気予報番組を題材に,発話内容のコーパスを作成した.タグ付け法については,1.の記述方法と合わせて検討したが,記述の詳細さとコンパクトさとを両立させるため,今後も整理が必要である.
|