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2000 年度 実績報告書

左右軸形成における組織間相互作用とその分子メカニズムの解析

研究課題

研究課題/領域番号 11680714
研究機関東北大学

研究代表者

田村 宏治  東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (70261550)

キーワード左右非対称 / レチノイン酸 / Pitx2 / 形態形成 / ヒラメ
研究概要

研究成果
脊椎動物の心臓・内臓などの左右非対称性は,その発生過程の中で形成される。その中心的役割をしている分子の中にshh、Pitx2、レチノイン酸があり、それぞれが胚体の左側だけで作用することにより、左右非対称性を形成することを明らかにした。とくに個々の相互関係、とくに哺乳類の左右非対称形成におけるshh遺伝子の必須の役割を示した。また、Pitx2遺伝子を初めて魚類から単離し、その発現解析を行い、その発現がレチノイン酸によって調節されていることも見出した。本年度はいくつかの細胞増殖因子に関して、それらの組織間相互作用に対する効果を幾つかの実験系で調べた(Yokoyama et al.,2000;Endo et al.,2000;Matsuda et al.,2001;Yokoyama et al.,2001;Akiba et al.,2001)。これらの結果、とくにいくつかのFGFが同じ実験系においてそれぞれ別の作用を持つことがわかったことは、これらの因子を左右軸形成の実験形に応用する基礎となった。現在、それぞれがどのような働きをするか検討中である。また、ヒラメ胚を用いた左右非対称性形成の研究に着手した。ヒラメとカレイを識別する表現系が視交差の交差状態にあることがわかっており、これを指標にヒラメとカレイの左右差の発生学的かつ分子生物学的アプローチによる解析を開始した。これらは視交差が形成される発生初期の段階でヒラメの視神経形成の左右非対称性がある可能性を強く示唆するものであり、まず、分子生物学的なアプローチをするために、ヒラメ胚から左右非対称性形成に関わるいくつかの遺伝子をPCR法により得た。Pitx2、fgf8、Noda1、msx(2)の遺伝子断片を得た。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Yokoyama,H.,Ide,H.,and Tamura,K.: "FGF10 stimulates limb regeneration ability in Xenopus laevis."Developmental Biology. (In press). (2001)

  • [文献書誌] Akiba,E.,Yonei-Tamura,S.,Yajima,H.,Omi,M.,Tanaka,M.,Sato-Maeda,M.,Tamura,K.,and Ide,H.: "Fibroblast growth factor-induced gene expression and cartilage pattern formation in chick limb bud recombinants."Development, Growth & Differentiation. (In press). (2001)

  • [文献書誌] Matsuda,H.,Yokoyama,H.,Endo,T.,Tamura,K.,and Ide,H: "Epidermal signal regulates Lmx-1 expression and dorsal-ventral pattern during Xenopus limb regeneration."Developmental Biology. 229. 351-362 (2001)

  • [文献書誌] Yokoyama,H.,Yonei-Tamura,S.,Endo,T.,Izpisua Belmonte,J.C.,Tamura,K.,and Ide,H.: "Mesenchyme with fgf-10 expression is responsible for regenerative capacity in Xenopus limb buds."Developmental Biology. 219. 18-21 (2000)

  • [文献書誌] Endo,T.,Tamura,K.,and Ide,H.: "Analysis of gene expressions during Xenopusforelimb regeneration."Developmental Biology. 220. 290-306 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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