研究課題/領域番号 |
11691074
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研究種目 |
基盤研究(A)
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応募区分 | 一般 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
辻井 博 京都大学, 大学院・農学研究科, 教授 (60027589)
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研究分担者 |
安田 聖 一橋大学, 経済研究所, 助教授 (70115955)
松田 芳郎 東京国際大学, 経済学部, 教授 (30002976)
浅見 淳之 京都大学, 大学院・農学研究科, 講師 (60184157)
大森 賢一 島根大学, 生物資源科学部, 助教授 (50223962)
桂 瑛一 大阪府立大学, 農学部, 教授 (70035989)
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キーワード | パネルデータ / 農村経済研究センター / 固定点調査 / マッチング・プログラム / 双層経営体制 / 社会化服務体系 / 土地請負制第2ラウンド / 資源枯渇 |
研究概要 |
中国農業部農村経済研究センターは過去12年間にわたり、中国全土をカバーする、有意抽出による約2万戸の農家経済、および調査農家のある農村経済、ならびに郷鎮企業の固定点調査を行い、パネルデータ化できる可能性のあるデータを所有している。これだけの規模の個票データは世界にかつて存在せず、中国の農業問題、農村問題、食糧問題の分析のために非常に貴重なデータである。研究代表者は過去3年間の2つの科学研究費による農村経済研究センターとの共同研究の積み重ねにより、このデータの利用許可を得られることになった。本研究の採用により、本研究の経費を用いて、研究代表者、研究分担者の2回にわたる北京訪問により、全データのうち20%の利用許可を獲得し、パネル化可能と思われる、1986年〜1998年の54村・約4000戸の農家を抽出した。中国側研究分担者を日本へ招聘し、これらの個票を共同でパネルデータ化する手法の開発、マッチング・プログラム(年末年初のデータが一致すると考えられる項目をマッチングキー変数として、調査年度を通じた農家データを連続させる)によってパネルデータ化を進めた。パネルデータを用いて食糧需給分析を行うためには、データ分析の背景にある、中国農村の実態分析も欠かせない。食糧生産を支えている、双層経営体制、地区性合作経済組織、専門協会、社会化服務体系、土地請負制第2ラウンド、農産物政策・流通制度、農業金融制度、土地利用制度といった中国農村制度、農家経済の実態(農業経営方式、労働雇用状況、消費実態)、あるいは資源枯渇の実態に関連した臨地調査を行い、中国食糧需給に対する総合的分析への第一次的接近を行った。
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