研究課題/領域番号 |
11694068
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
超高層物理学
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
安江 新一 信州大学, 理学部, 講師 (80020668)
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研究分担者 |
藤井 善次郎 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助手 (10022724)
加藤 千尋 信州大学, 理学部, 助手 (50252060)
宗像 一起 信州大学, 理学部, 教授 (40221618)
田中 高史 通信総合研究所, 宇宙科学部, 主任研究員
鷲見 治一 湘南工科大学, 工学部, 教授 (60023686)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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キーワード | 銀河宇宙線モジュレーション / 銀河宇宙線強度の恒星時異方性 / 宇宙線の太陽圏内輸送過程 / 空気シャワー観測 / 宇宙線ミューオン観測ネットワーク |
研究概要 |
太陽風-恒星間プラズマ相互作用のMHDシミュレーションで得られたモデル太陽圏内で宇宙線粒子の軌道計算を行い、500GeV程度のエネルギーの宇宙線はほとんどすべてがheliotailの方向から内部太陽圏へ伝播してくることを明らかにした。さらに異方性のエネルギー依存性を調べるため、チベットでの空気シャワー観測データを用いて10TeV領域での恒星時日周変動を調べた。その結果、恒星時日周変動の観測結果は、乗鞍岳における15年間の平均値と良く一致していることが分かった。また、空気シャワー観測による恒星時日周変動には"Tail-in"成分が見られず、この成分が1TeV以上でエネルギーとともに減少していることが確かめられた。恒星時日周変動は"Loss-cone"強度分布モデルと良くあっており、"Loss-cone"成分に大きなエネルギー依存性は見られない。更に恒星時日周変動が顕著な季節変化を示していることが分かり、地球の公転運動にともない宇宙線粒子軌道に対する太陽磁場の影響が変化している可能性が示唆された。 将来の南北両半球観測の可能性を調べるため、比例計数管88本を4層に並べた小型の狭角ミューオン計を製作し、予備実験および特性評価を行った。その結果、ミューオンの入射方向をイベントモードでパソコンに判定させる記録システムが十分利用可能であることを確認できた。今後も観測の安定性等についての評価を行ってゆく予定である。 ブラジル・南部宇宙観測所に有効面積4平米の地表多方向ミューオン計を設置し、ミューオン観測ネットワークのカバーする経度領域を大幅に拡大した。現在、名古屋とホバートの地表ミューオン計との同時観測による地磁気嵐前兆現象の予備観測を行っている。
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