本研究代表者は、以下の計画A-Dに沿って研究を行った。 計画A:コンパクト多様体上の余次元1葉層構造の定性的理論について 計画B:余次元1葉層のGV不変量と定性的理論との関係について 計画C:葉層構造のエントロピーや拡大度と定性的理論との関係について 計画D:余次元1葉層構造の例外型局所極小集合の横断的なハウスドルフ次元 これらの計画について、継続研究中で現時点でははっきりとした成果は得られていない。 計画Aについては、コンパクト多様体上の横断的に区分滑らかな(piecewise-C^<1+bv>級の)葉層S^1-束が持つ定性的構造は、すでに明らかになっている。山形大学の皆川宏之氏のアドバイスにより、より弱い微分可能性でも同様の結果が得られるという見通しが得られた。 計画Dについても、計画Aでのアイデアを利用して、例外型局所極小集合が典型的なタイプであれば、より弱い微分可能性でも横断的なハウスドルフ次元がゼロになることを示すことができるという見通しが得られた。 これらについて、継続2年目の平成12年度に成果が得られる見込みである。
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