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1999 年度 実績報告書

恐竜の道のフィールドステーション作りの基礎的研究―学校教育と生涯学習のために

研究課題

研究課題/領域番号 11791012
研究機関東京学芸大学

研究代表者

松川 正樹  東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (30127914)

研究分担者 伊藤 慎  千葉大学, 理学部, 教授 (10201930)
二上 政夫  川村学園女子大学, 一般教育部, 教授 (50211529)
小畠 郁生  大阪学院大学, 国際学部, 教授 (50000112)
斎木 健一  千葉県立中央博物館, 学芸研究員 (40250055)
キーワード恐竜の道 / 東アジア / 白亜紀 / 河川モデル / ヌーモデル / 過去の自然環境 / 体験学習 / 自然観察路
研究概要

本研究は,アジアの「恐竜の道」を用いて,過去の自然環境を考察するための体験学習の場づくりを究極的な目標として実施している.
東アジアには,白亜紀の「恐竜の道」として河川モデルとヌーモデルの2つが考えられる.
河川モデルは,中国吉林省と日本の北陸地方とのかつての河川沿いである.このかつての河川の規模や流路,環境を考察するために吉林省の延吉地域の恐竜足跡と白亜系の堆積相解析を行った.大規模な河川流路が直接両地域を結んでいない可能性がある.
ヌーモデルは,韓国の慶尚層群と中国の間を結ぶ鳥脚類の右回りの楕円形状の移動路でである.中国での白亜紀の鳥脚類足跡産地がある河北省で,鳥脚類の足跡を調査した.両地域では,2本足と4本足歩行の鳥脚類の足跡がそれぞれ産出する.分類学的検討を進めている,堆積相解析により,韓国の足跡産地の古環境を推定し,乾燥気候下の湖や湖に流入する河川流路を解釈した.
「恐竜の道」の一方の終着点に当たる中里村内の恐竜産地を中心とする自然観察路を提案のための基礎調査を行なった.海進と海退に伴う環境の変化を堆積相と生物相の変化で読みとることができた.また,自然観察路のルート設定,観察地点でのアクティビティの内容について検討した.白亜紀前期にかつての太平洋に面した中里村が,東アジアで最も海水面の上下に伴う環境変化を理解するための場として適していることを確認した.
東アジアでは,湖や河川の堆積物から,4本足の草食恐竜のプシッタコサウルスが特徴的に産出する.このプシッタコサウルと小型獣脚類グルジミムス・ツルの骨格化石のレプリカを作成する.グルジミムス・ツルの骨格化石は,中里村恐竜センターの恐竜発掘サポート隊と称するボランティアが発見した新種の化石である.
北米のジュラ紀の小型恐竜足跡グララッターが中国と北米で産出している.進化過程の比較のために,米国で足跡調査を行った.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 松川正樹、小畠郁生、小荒井千人、二上政夫、伊藤慎、林慶一、斎木健一、大久保敦: "中里効果―科学研究の社会的還元と学校教育・生涯学習の提案―"地学教育. 53巻3号(印刷中). (2000)

  • [文献書誌] 石垣朝子、伊藤慎: "ハンモック状ベットフォームのサイズ分布―千葉県北東部、下部白亜系銚子層群を例として―"地質学雑誌. 106巻7号(印刷中). (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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