研究分担者 |
斎藤 毅 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (70201506)
加藤 和也 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (90111450)
大島 利雄 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (50011721)
寺杣 友秀 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 助教授 (50192654)
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研究概要 |
リー群の表現の実現・模型に発場する超幾何可積分系と代数幾何学、特にGauss-Main接続の超幾何可積分系の接点を探るのが当初の研究目標であった。 リー群の表現に現れる超幾何可積分系については、研究期間のあいだに一定の成果があり、指導する大学院学生等の研究と合わせると、階数2の分裂する実り一群のWhiblaher関数などの明示的な結果を得るという点については大きな進歩があった。現在まで得られている成果は次のとおりである。 1)SU(2, 2)の離散系列表現でGeffind-Kirillon次元が5であるものについては、その極小K-tynaをもつ行列係数をGauss超幾何関数を用いて明示的に表れた結果を得た。これはJaurnal of Funational Analysisに早田孝博氏(山形大学)と古関春隆氏(三重大学)との共著論文として発表した。 2)SP(2, IR)とSU(2, 2)の"大きな"離散系列表現の極小K-typeをもつ行列係数については既にAppellのF_<2>との関係は、あたえられている。かなりの長さの計算の取りまとめに手間取っているが、論文は準備中である。ここまでは確定特異点をもつ超幾何系である。 3)Sp(2, IR)のWhittaker関数については主系列の場合に、代表者の学生の石井卓氏がSO(2, G)(q≧3は任意)のクラス1表現の場合に重復度1定理と、その一意に定まる関数の明示的積分表示を得た。SL(3, IR)の主系列Whittalear関数でクラス1でないものに関して代表者の学生の眞鍋廣幸氏が、極小K-typeを持つ場合に、そのWhittalear関数の動径成分のみたす偏微分方程式系を明示的に求め、級数解を得た。これらは各々、博士論文、修士論文にまとめられている。 以上、リー群サイドの研究は進展したが、これらを代数幾何的見地から意味付けることには未だ満足な成果を得られていない。ただ、リー群の球関数の研究の途次に表れるMeijerのG関数といわれるものが代数幾何的周期積分に関わることに気付いた。
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