研究課題/領域番号 |
12146201
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
横沢 英良 北海道大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (90012765)
|
研究分担者 |
山尾 文明 国立遺伝学研究所, 分子遺伝研究系, 助教授 (10158074)
澤田 均 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 教授 (60158946)
川原 裕之 北海道大学, 大学院・薬学研究科, 助教授 (70291151)
|
キーワード | ユビキチン / プロテアソーム / 受精 / 卵黄膜 / 発生 / ユビキチンレセプター |
研究概要 |
1.マボヤ卵黄膜成分VC70蛋白質のユビキチン化酵素群の特徴づけ:VC70蛋白質をユビキチン化する活性が、精子をpH9.6の海水で処理して活性化させた時に得られる上清画分(精子放出液)に存在することを明らかにした。次に、その精子放出液を出発材料に用いて、DEAEセルロースクロマトグラフィー、ユビキチン固定化アガロースクロマトグラフイー(ジチオスレイトール溶出画分)およびグリセロール密度勾配遠心分離を行い、HrVC70をユビキチン化する酵素を精製した。本酵素の分子量は700kDaで、その活性発現にATP、マグネシウムイオンおよびカルシウムイオンの存在を必要とし、活性の至適pHは海水のpH8付近であり、チオエステル結合形成阻害剤ジチオスレイトールやATP分解酵素アピラーゼの添加によって活性が阻害されることを明らかにした。また、本酵素がHrVC70のみをユビキチン化し、熱変性リゾチームをユビキチン化できないことを明らかにした。2.カエルにおける胚特異的ユビキチンレセプターRpn10cの機能解析:哺乳類培養細胞系での発現実験から、カエル抗アポトーシス因子Scytheがカエル組織普遍的タイプRpn10aには結合できず、カエル胚特異的タイプRpn10cに結合できることが明らかになっている。そこで、カエル胚内でも特異的相互作用が検出できるかを調べるために、それぞれに対応するmRNAをカエル胚に顕微注入して免疫沈降実験を行い、カエル胚内でもRpn10cとScytheが特異的に相互作用することを明らかにした。また、Scytheとの結合に関与するRpn10cのC末端領域の過剰発現によりカエル胚発生が異常を引き起こすことを明らかにした。
|