研究課題/領域番号 |
12371002
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
荻原 眞子 千葉大学, 文学部, 教授 (00129074)
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研究分担者 |
佐々木 利和 東京国立博物館, 資料部, 資料第二室長 (80132702)
吉田 睦 千葉大学, 文学部, 助教授 (00312926)
出利葉 浩司 北海道開拓記念館, 展示課長 (40142088)
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キーワード | ロシアのアイヌ資料 / オムスク工芸美術館 / サハリン州郷土博物館 / ハバロフスク民俗博物館 / アルセーニエフ博物館 / アイヌ絵 / 資料目録 |
研究概要 |
1.本調査研究は1995年来実施してきたロシアにおけるアイヌ資料悉皆調査の第3期目に当る。今年度は現時点で所蔵の明らかな極東の3博物館及び西シベリアの1博物館において調査を行い、研究計画を滞りなく完遂した。その結果は以下の通りである。 1)西シベリアの「オムスク工芸美術館」所蔵の「アイヌ絵」は、平沢屏山の真筆であること、これまで知られていない画題があること、和紙ではなく洋紙を用いたものがあることなどの点で屏山および「アイヌ絵」研究上極めて貴重な資料であることが判明した。 2)極東ハバロフスクの「民俗博物館」には24件26点(うち写真2点)、ウラジオストクの「アルセーニエフ博物館」には65件70点(うち写真2点)の資料があり、これを調査確認した。また、ユジュノサハリンスクの「郷土博物館」においては今年度159件170点(うち写真2点)を調査したが、これらの資料は日本統治時代のもので文書資料を欠いている。同館にはなお200点ほどの資料があり、それについては2001年度に調査を予定している。 2.調査結果は膨大な調査票、写真資料で、目下その整理が進行中である。本年3月に静内の郷土館において来年度出版予定のオムスク及び極東3館の資料目録の準備作業を行った。 3.本調査研究は各博物館の収蔵庫の資料「発掘」であり、来年度の調査終了ではじめてロシア資料の全体について分析が可能となる。本年度の各メンバーの業績は、学会や研究会、種々の講座などでの口頭発表による活動に偏り、本格的な研究論文が多産されるのは来年度以降になる。
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