研究課題
タミル語、テルグ語、カンナダ語、コンカニ語などインド国内の公用語については、調査票の充実に関して検討した内容を中心に、現地における調査を引き続き行った。上記公用語以外のインド国内の少数民族言語については、インド東部のムンダ語、サンタル語、南部のトダ語、東北部のアパタニ語、アディ語などの少数民族語についての現地調査を行った。ムンダ語、サンタル語については、これまでの研究蓄積に加えて、さらに地理的な変異についての予備的な調査を行った。前年度の調査によって得られた資料の電子化とその分析を押し進めた。前年度データベース化を行った調査票については、インドに隣接する地域としてチベットおよび島嶼部地域に加えビルマとその周辺地域の調査にとって重要と思われる語彙、文法項目を加えた。また、前年度に引き続いて、動詞を中心とした名詞句などのコロケーションを、どのように調査、記述するかの検討を行い、基礎語彙についての項目を充実させた。とりわけ文法項目については、法・時制・相・現実性など文の意味解釈にとって重要な文法範疇に関する項目の拡充に努めた。テキスト情報だけでなく、音声資料のデータ化についても進展が見られた。チベット・ビルマ系言語などに見られる声調交替の現象が起こる環境、および実際にどのような声調交替現象が起こるかについて、音声と転写の両面から蓄積を行った。
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