研究課題
基盤研究(A)
・コンカニ語、カンナダ語、ベンガル語、トダ語、ムンダ語などインド国内の公用語・地域語についての調査を行った。これらの調査、および前年度・前々年度の調査の結果を踏まえ、カンナダ語の辞典、チベット語ラサ方言の動詞辞典、バリ語の語彙集、ベンガル語の複合動詞用例集、ムンダ系言語の方言調査報告、トダ語のテキスト資料などが発表済、あるいは発表予定である。・東北インドのアッサム語(インド=アーリア系)・アパタニ語(チベット=ビルマ系)、北部ビルマのロンウォー語(チベット=ビルマ系)などの調査に基づき、これら地域の文法特徴を調査する際に手引きとするための文法調査票を作成した。特に以下に挙げるような文法現象の概略を把握しやすくすることに配慮した。-名詞句の構造:指示・人称の限定表現、定/不定の表示、数範疇や量化表現など-文中に現れる名詞句の格形式-動詞と結びつきの深い文法範疇:法・時制・相など-複文構造:名詞節・従属節・関係節など・東南アジア大陸部の言語調査のため、基礎表現調査票をタイ語について作成した。孤立語の調査は、音韻および語彙を中心として行われるのが一般的な方法で、統語法の調査項目については項目の選定が不十分であった。そこで本研究所のアジア・アフリカ言語調査票(2000語)を基礎として、そのタイ語版を作成し、そのうち特に基礎的とされる500語を中心として、主に動詞とその補語の形成する動補構造を調査するための項目を検討・追加した。これによってタイ語およびタイ国内の少数民族言語調査のための語法調査の基礎が整った。
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