研究分担者 |
佐藤 義之 京都大学, 人間・環境学研究科, 助教授 (70252153)
冨田 恭彦 京都大学, 総合人間学部, 教授 (30155569)
岩城 見一 京都大学, 文学研究科, 教授 (40025086)
斎藤 渉 大阪大学, 言語文化部, 助教授 (20314411)
金田 晋 東亜大学, 総合人間・文化学部, 教授 (50034591)
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研究概要 |
平成15年度においては、平成12年度,13年度,14年度の研究成果を踏まえて、まず第一に新現象学運動を古典的な現象学との関係において相互に連関付ける研究を遂行した.そのために海外から古典的な現象学のなかで特にフッサールや身体性及び感情の問題に造詣の深い4名の研究者を招請し,共同研究を行った.9月には,ヴッパタールのクラウス・ヘルト教授,10月にはダルムシュタット工科大学ゲルノット・ベーメ教授,11月にはニューヨーク州立大学バッファロー校兼ライプチッヒ大学医学部バリー・スミス教授及びルーヴァン大学ブリュッセル校のギー・ファン・ケルクホーフェン教授と共同研究をおこなった.これらの共同研究から,古典的な現象学の方でも新しい研究の成果としては、身体,感情,雰囲気の問題が新現象学運動とは異なって論理学や超越論性との連関で論じられていることがあきらかになった.これらの成果をとおして新現象学もしくは現象学と集合心性の関係をされにどのように明らかにしていくのかをさしあたり確定するために,平成15年度において『学際的現象学』という論文集を出版し,これによって、本科学研究費補助金のさしあたりの中間的な成果が結実した.環境世界と身体性との関係,エコロジーと身体性との関係、更には雰囲気と身体、環境世界へのエレメント理論と身体性の関係などが新たな問題の地平として登場してきた。特にエレメント(地・水・火・風)の問題を現象学の方向で研究する必要が明かになってきた。
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