研究課題/領域番号 |
12410011
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
三島 憲一 大阪大学, 人間科学研究科, 教授 (70009554)
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研究分担者 |
大貫 敦子 学習院大学, 文学部, 教授 (70176957)
木前 利秋 大阪大学, 人間科学研究科, 教授 (40225016)
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キーワード | アイデンティティー / 文化的自己主張 / 記憶 / 消費 / 在外中国人 / 在外韓国人 / 日系人 |
研究概要 |
本年度は、3つの問題点に焦点を絞った。第一は、近代ヨーロッパのヘゲモニーへの批判が、資本主義的への批判でありながら、同時に自国の文化的自己主張へ転化するメカニズムである。その転化の結果、自国のはるか昔の文化的成果を表に出すようになり、やがては文化だけでなく、政治や軍事における自己主張へと転化する論理の再構成が試みられた。その点で、ドイツ、日本、中国の30年代に絞った研究を行った。第二は、いわゆるダブル・オーディアンスの問題である。自国では西欧主義者、近代主義者でありながら、西欧やアメリカで議論するときは自国文化の弁護者となるという、多く見られる現象である。これを特に20年代にアメリカで活躍した中国系知識人の議論によってみた。第三は、伝統の捏造の現代版である。これを韓国のデコンドー、中国の京劇によって調べた。それぞれの研究成果は、2002年エルランゲン大学が行われた研究集会で発表された。
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