研究課題/領域番号 |
12430001
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
大村 泉 東北大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (50137395)
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研究分担者 |
八柳 良次郎 静岡大学, 情報学部, 教授 (20166531)
大野 節夫 同志社大学, 経済学部, 教授 (00066292)
柴田 信也 東北大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (80006840)
宮川 彰 東京都立大学, 経済学部, 教授 (20128581)
市原 健志 中央大学, 商学部, 教授 (80055227)
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キーワード | 新MEGA第II部 / 『資本論』 / 『資本論』第2部 / エンゲルス編集原稿 / マルクス『資本論』草稿 / 採用箇所一覧 / 乖離一覧 / 稿内異文 |
研究概要 |
本研究では、エンゲルスが長短8種のマルクス草稿を用い、助手のO.アイゼンガルテンに命じて作成した『資本論』第2部「資本の流通過程」の編集原稿(1884-1885年)の成立過程の全容を解明し、この成果を新MEGA第II部「『資本論』および準備労作」第12巻「エンゲルス『資本論』第2部編集原稿」の編集テキストとして取り纏めること、具体的には次の一連のテキストを作成することが中心的な課題である。 (1)エンゲルス『資本論』第2部編集原稿の完璧なテキスト、(2)同原稿内部の異文一覧、(3)同原稿稿に採用されたマルクス草稿一覧、(4)同原稿のマルクス草稿からの乗離一覧、(5)同原稿の成立と伝承記録、事項注解、(6)諸索引。 こうした具体的研究課題について、今年度は、(1)(2)の課題をほぼ完了させることができた。特にまた今年度(平成12年度)秋に開始した(3)(4)では、内外の研究史上初めて、マルクス草稿とエンゲルス編集原稿とをデジタルテキストで比較し、両者の特質を悉皆的に解明することになった。研究代表者は、この研究成果の一部を、平成12年に秋にベルリンで開催された『資本論』に関する国際会議で報告し、ドイツ、オランダ、ロシア、イタリア、ギリシア、韓国、等の研究者から活発な質疑応答があった。研究は非常に順調に推移し、研究発表欄に記したように、副産物的な研究成果も一定数生まれている。
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