研究課題/領域番号 |
12430009
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
高橋 基樹 神戸大学, 大学院・国際協力研究科, 助教授 (30273808)
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研究分担者 |
内田 康雄 神戸大学, 大学院・国際協力研究科, 教授 (90146556)
片山 裕 神戸大学, 大学院・国際協力研究科, 教授 (10144403)
上野 宏 神戸大学, 大学院・国際協力研究科, 教授 (10324906)
本台 進 神戸大学, 大学院・国際協力研究科, 教授 (70138569)
松下 洋 神戸大学, 大学院・国際協力研究科, 教授 (60065464)
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キーワード | 民営化 / 発展途上国 / 公有企業 / 経済自由化 / 対外開放 / 構造調整 / 体制移行 / 国際開発協力 |
研究概要 |
本年度の研究計画は、主に2つの目的をもって行われた。第1の目的は、発展途上国の民営化の体系的なタイポロジー(分類法)の構築である。第2は、各国の民営化の実証研究と社会状況の分析把握である。まず第1の点については、上野を中心に、いくつかの英語文献を渉猟しつつ、既存の民営化に関する概念規定と分類法を参照する作業を行った。その中の代表的な先行業績であるテオマイヤーの民営化概念の分類に焦点をあて、批判的検討を行った。また、各国の発展段階、対象分野、手法についても先行研究の整理を行った。上野は、この点の資料収集、専門の研究者・実務者からの聞き取りを目的に米国へ出張し、研究調査を行った。第2の点については、当初の分担を若干変更して、次のように各国を担当することにした。すなわち、高橋:ザンビア、上野:モンゴル、片山:フィリビン、内田:タイ、松下:アルゼンチン、本台:ポーランドである。高橋は、当初ケニアを担当する予定であり、第2年度はザンビアに加えてケニアほか民営化が本格的に展開しているアフリカ数ヶ国についても研究対象に組み込む予定である。初年度は、民営化の情報収集に加えて、それと密接に関わる政治、経済、社会のあり方(構造調整や経済体制移行政策、資源依存やオランダ病、政権交代、国際開発協力の動向、産業別生産背格差)を各国それぞれについて分析することに重点をおいた。とりわけ、研究の過程において、国際開発協力の動向が民営化に大きい影響を及ぼすことが分かってきたため、高橋、内田はこの点をも研究の範囲に取り込んだ。これらのことは、以下に掲げる研究業績にまとめられている。 第2年度からは、構築された分類手法を用いつつ、各国の具体的状況の分析と分類・同定の作業に入る予定である。
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