研究分担者 |
若木 宏文 広島大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90210856)
西井 龍映 広島大学, 総合科学部, 教授 (40127684)
大瀧 慈 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 教授 (20110463)
藤岡 照夫 広島大学, 大学院・理学研究科, 助手 (50221544)
瀬尾 隆 東京理科大学, 理学部, 講師 (00266909)
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研究概要 |
本研究では多変量解析における統計的漸近理論の開発と応用を目指しているが、本年度の主要成果は次の通りである。(1)多変量非正規性のもとでの漸近展開近似の導出に関して、多変量基本統計量および多変量1元配置モデルにおける検定統計量に関する結果が出版された(Fujikoshi(2002))。また、多変量線形モデルにおける3つの代表的検定統計量についの漸近展開の結果も出版された(Wakaki, Yanagihara and Fujikoshi(2002))。さらに、ラオのU統計量や処理数が大のときのMANOVA検定統計量について漸近近似を導出し、テクニカルレポートとして発表している(Gupta, Jin and Fujikoshi(2003), Gupta, Harrar and Fujikoshi(2003))。(2)多変量正規基本統計量の分布の近似に対する理論的誤差限界の研究に関して、ラムダ統計量の分布の漸近展開近似に対して誤差限界の導出に成功した。この結果はテクニカルレポート(Fujikoshi and Ulyanov(2003))として発表している。(3)経時データの解析に関連して、複数個の階層的個体内計画行列を持つ成長曲線モデルについて研究した。このモデル関する成果として、改良AIC型モデル選択基準を導出し(Fujikoshi(2002))、さらに、同時信頼領域の構成法を提案した(Kanda, Ohtaki and Fujikoshi(2002))。(4)非線形構造を探索する研究に関連して、B-スプライン曲線の適合問題に対して予測適合基準を提案した(Yanagihara and Ohtaki(2002))。(5)地球観測衛星などにより観察される多重分光画像やレーダー画像を用いて、地表面の土地被覆を判別問題において、罰金付き尤度に基づく方法を提案した(西井(2002))。
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