研究課題/領域番号 |
12440213
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研究機関 | 岡崎国立共同研究機構 |
研究代表者 |
飯田 滋 岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 教授 (30012777)
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研究分担者 |
星野 敦 岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 助手 (80312205)
寺田 理枝 岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 助手 (30137799)
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キーワード | アサガオ / マルバアサガオ / イネ / 易変性変異 / トランスポゾン / ゲノム動態 / 相同組換え / 遺伝子発現制御 |
研究概要 |
江戸時代に多くの自然突然変異体が分離され、園芸化されたアサガオの変異は、En/3pm系のTpn1ファミリーと名付けた一群の非自律性トランスポゾンの関与する変異であり、それ故に多くの易変性(mutable)変異が分離されており、さらに、白色地に有色の絞り模様の花を咲かせる劣性の易変性変異の絞り模様の激しさは、対応する自律性因子の活性に支配され、中には一見安定な白色花を咲かせるものもあることが明らかになってきた。事実、22系統の白色花変異体の多くはTpn1類縁の非自律性因子の挿入変異体であった。また、有色地に白色の斑点模様の花を咲かせる優性の「吹雪」変異には遺伝子重複とTpn1ファミリーのトランスポゾンの関与を示唆する結果を得た。マルバアサガオの易変性「条斑」(flaked)変異に関わる色素生合成系のCHS-D遺伝子内に挿入されていたAc/Ds系の転移調節因子Tip100の自律性因子としての挙動をトランスジェニックタバコ植物内で詳細に検討した。さらに、白色花マルバアサガオのCHS-D遺伝子にTip100による欠失などのゲノム再編成が起きた変異が幾つもあることも見出した。イネにおける遺伝子ターゲティングのために、既に確立した高頻度形質転換法をさらに改良し、効率良い相同組換体の分離のための諸条件を検討した。さらに、これらの成果を基にイネのWaxy遺伝子をターゲティングしたと考えられるトランスジェニックイネの作出に成功し、改変したWaxy遺伝子の詳細な構造を解析中である。
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