研究課題/領域番号 |
12470457
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
大山 紀美栄 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (90014216)
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研究分担者 |
馬場 祥行 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (70251535)
鈴木 聖一 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 講師 (90187732)
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キーワード | 創傷治癒 / 瘢痕 / 細胞外基質 / Hyaluronan / Laminin / Fibronectin |
研究概要 |
本年は、生後の成長発育を分析する基本となる、出生時の奇形発現の機構を確認するために胎生期に作製した傷の治癒過程について特に細胞外基質の動態について観察を行った。実験には、胎生14日のマウス胎仔および出生後5日の仔マウスを用いた。胎生期における傷の作製は、当教室で開発したアルゴンレーザーによる方法を用いて行われ、胎仔における創傷治癒過程を経時的に組織学的に観察し、また、胎生14日胎仔および出生後5日の仔マウスの鼻口唇部の皮膚の組織切片を作製し、創傷治癒に関与するといわれる細胞基質であるHya1uronan,、Fibronectin、Lamininの局在について免疫組織化学を用いて検索を行った。その結果、胎生期の組織においては、Hya1uronan、Lamininが生後の組織に比べて豊富に存在することが明らかとなった。またFibronectinは胎生期、出生後とも創傷部に多く発現することが示された。胎生期の皮膚は出生後に比べて、細胞成分に乏しく創傷治癒の特性には細胞外基質が大きく関わっているものと考えられ、今回の実験で明らかとなった胎生期、出生後の組織における基質の量、分布の相違は創傷治癒における瘢痕の形成の有無などと関連があるものと推測された。今後、創傷治癒過程と細胞外基質の局在の変化を分子生物学的手法を用いて観察し、本先天性奇形動物モデルにおける奇形発現の機構、および、奇形を発現した領域の組織の性状を明らかにした上で、生後の成長発育と生理機能の関連について研究を進めていく予定である。
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